【2021年8月】越後山脈山籠もり【米沢→長野】day1
0.旅のきっかけ
神戸から秋田への帰省では,道中のいろいろな県を旅しながら帰るのが恒例だ.去年は岐阜から秋田を3泊4日で走ったりした.今年の帰省往路は8月上旬~中旬の長雨のため輪行が中心になってしまった.神戸への復路こそは,じっくり自転車で旅をしながら帰りたい.
〈米沢~長野〉
・会津地方探訪
・燧ケ岳登山
・国道352号樹海ライン
・渋峠
神戸からはもちろん,秋田からもアクセスの便が悪く,時間のある大学の夏休みの今じっくり旅したいエリア.特に福島県の左下は東北の最奥地という感じがして高校時代からずっと行きたかった.樹海ラインは深い自然に閉ざされた,日本で一番冬季閉鎖解除の遅い伝説の道.日本国道最高点,渋峠は自転車乗りなら一度は必ず上りたい.長野駅をゴールにすれば特急しなの×東海道新幹線の乗継割引が効いて金銭的にも時間的にも楽に神戸まで帰れる.ここまで詰め込んで大丈夫かというくらい完璧な欲張りセットが出来上がった!
(※帰省前に新型コロナワクチン接種済で,帰省復路の旅も三密を避けて基本的に一人で行動しています.)
1.輪行で米沢へ
秋田駅8時09分発の普通新庄行きで,終点新庄まで.11時17分発の山形新幹線に乗り換え,米沢駅には12時38分の到着.隣の県(とはいってもかなり端っこ)に行くのに新幹線使っても午前中いっぱいかかってしまう.東北は広い.
最近新しく整備された秋田駅西口.帰省の終わりは,新しい旅の始まりだった.
キャンプツーリングで宿代を抑えたいところだが,今回は7日間ずっと山岳コースを走るためホテルを取り写真の通り軽快なバイクパッキングで臨んだ.
帰省往路でお世話になった学生の味方,青春18きっぷを本日で使い切った.
入場の印には「豊橋」「新潟」「青森」「青森」「秋田」の文字.8月前半はずっと天気が悪く,自転車はほんの一部(神戸→伊勢→豊橋)しか乗れなかったばかりか,長野駅で大雨のため普通電車全線運休を食らい新幹線で移動した苦い思い出が・・・
余力があったら帰省往路もブログに残したい.
18きっぱーには評判の悪い,701系電車.
今回ももれなく新庄まで2時間半ロングシートだった.
ガラス張りでお洒落な新庄駅.
新庄~米沢の普通電車の接続があまりに悪く,山形新幹線に課金.
新幹線(というより在来線特急列車)でも80分もかかる.
秋田駅出発から4時間,米沢駅に到着!ここから7日間かけて長野を目指す!
6泊7日の自転車旅はこの時点では過去最長.
3.米沢→大峠トンネル→会津柳津
コース概要はこちら.
ちょうどお昼時なので,まずは「米沢ラーメン」で腹ごしらえをする.
透き通ったあっさり醤油味のスープが特徴の米沢ラーメン.
最後まで飽きが来なくて美味しいし,この店の雰囲気が何よりも最高.
素朴な内装の店内は東北みがすごい.
大峠に向けて,ゆるやかな登りが続く.
山に行くと水に興味を示しがち笑
キャンプギアを持っていないと登りは断然軽い!気持ちいい疲労感でピークの大峠(650m)に到着!
この大峠トンネルは全長3940mのなかなかの大物だ.交通量もほとんどなかったので,涼しく気持ちいいライディングが楽しめた.
峠の福島側は会津盆地の景色が開けてくる.
北東北の人にとって会津は本当に遠い.秋田に18年住んでいても一度も行ったことがないエリアだ.未知の領域に進んでいく感覚がワクワクする.
喜多方の道の駅で,物珍しいご当地サイダーを見つけた.
ただの酒臭いサイダーだった笑笑
喜多方市中心部.酒蔵が残るレトロな雰囲気
市街地のすぐ東には標高2000m近い磐梯山があって,実際に見ると迫力がすごい.
そして田んぼにうつる自転車の影がいかにも「みちのくの夏の終わり」で最高にノスタルジック・・・
良い一枚が撮れた.
夏が終わっていく・・・
夏が終わっていく・・・
地図で見るとただの田舎道にしか見えなかったが,実際に行ってみると,夏の終わりの胸にじーんとくる光景が続いていた.
季節の変化を五感で感じられるから,自転車はやっぱり楽しい.
さて,そろそろ夕飯の時間にしよう.今回はキャンプではないから昼も夜も外食というかなり贅沢な旅になった.目をつけていたのは会津坂下町の「坂下ドライブイン」
またここも雰囲気が最高にすばらしい.いかにも田舎の食堂といった感じで,東北人のココロにしっくりくるというかなんというか・・・ とにかく最高に落ち着く佇まい.
お食事の方もいい意味で予想通り.実際は写真で見るより量があって,安い×うまい×ボリューム満点!右の小鉢に入っているのはなんと馬肉.ここ会津坂下町は馬肉が有名で,看板メニューの馬刺し定食以外を頼んでもしっかり馬肉がついてくる太っ腹なサービス.今回はかつ丼を頼んだけど絶対ほかのメニューも美味しいんだろうな.こんな店が家の近くに欲しい.
昼と夜外食してもあわせて1500円で済んだ.
夜ご飯もいい感じの田舎の食堂で安い×うまい×ボリューム満点×雰囲気いい
— ENDO (@mame_1410) 2021年8月26日
大当たり引いた!福島最高!! pic.twitter.com/yFJc3Xj8Ca
4.ホテルにて
本日のお宿は「OYO旅館 花のホテル滝の湯 会津柳津」
源泉かけ流しの大浴場と露天風呂までついてきて,素泊まり3600円という破格と言っていいくらいの価格設定!!
人が全くいない夜の温泉街がちょっと怖い.
アットホームな雰囲気の旅館.チェーン店のビジネスホテルとは違って,旅情がある.
源泉かけ流しの大浴場!!!やっぱり東北は温泉のレベルが高すぎる.
例のウイルスの影響なのか,館内にはほかの宿泊者が一切見当たらない.お風呂も完全に貸し切り状態だった.
屋上には露天風呂まであって感動した.しかしアブがすごいのでやむなく撤退・・・
アメニティも充実.無料の洗濯機まであって至れり尽くせり.
こんなところで語らうのもいいかもしれない.
ちょっと古さを感じるけど中はしっかり掃除されてる快適なホテルで,しっかり体力をチャージすることができた.キャンプもいいけどたまにはホテルもいい.
(番外編) 会津坂下町にて.
5%で登坂不能なんて甘えすぎ!!!笑笑